新年のごあいさつと2024年振り返り あけてました。おめでとうございました! 完! ……またしても半年以上この雑記に顔を出さず2024年が終わっておりました。不義理で大変申し訳ございません。 近況…近況ですね。はい。私事については割とどうでもよいのでちょっと畳みます。 続きを読む年末に腰痛デビューし、人生初めての整形外科を受診し、大昔に骨折して腰椎が分離していた(大意)ことが発覚しました。リハビリに毎週通うことになりましたがわたしはげんきです。幸い、痛みはないので「インナーマッスルを鍛えろ! 筋肉は裏切らない!(大意)」ということをリハビリで学び始めたところです。が、りがくりょうほうし氏の仰ることに毎週スペースキャット顔しており、卒業の道のり遠そうです。わからないことがわからないからキャッチボールもままならねえ! エーン……。腰の問題以外にも他科受診が続いており、やっと心を燃やして家計簿を倒したのですけれど、グラフ比較すると2年前の5倍、お賃金を医療費に捧げていることの現実を再確認できましたとさ。かなしい。財布にも心にも隙間風が吹く切ない冬を過ごしています。これでも薬価が下がったはずなのだが! まだまだ高いよ~! エーン! 「国家、現役世代にももっとやさしくしろ♡」という団扇を掲げながら働きます。エーン……。 はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり ぢっと手を見る 石川啄木にヘドバンが止まらないであります! お金の使い道に困っている石油王~、ここに良い口座があるので振り込んでみませんか? 毎月チョット! チョットだけでいいですよ(??)畳む 2024年振り返り 真面目に? オーケー。 夏に『ハイキュー!!』を一気読みして青春の煌めきに焼かれたり、武田先生の国語の授業受けてえ~!となり、そうした生徒のシリーズ書き始めたり、秋にロマサガ2R(リベサガ)に転がり、現在もごろごろ床を転がっております。このあたりでかいたものについての詳細はまた次号。 2024年は私史上、人生で最も楽しく文字を刻み続けた2024年でした。この先一年間で20万字も刻める自信はまったくない!のと、調子に乗って「字書きの一年間」に記入しました。 歌川くんと彼の紫のばらのひとになりたいクラスメイトシリーズ『きみにより想ひならひぬ』の連載を駆け抜けることができたこと、それを文庫本として頒布できたがとても大きいです。 読みたいおはなしが、ここにはある。なんとすてきなことなのでしょう。 ご高覧くださった方、素敵なご感想をくださった方、いいねボタンやWaveboxでエールをくださった方、各SNSにてTLの片隅においてくださった方々、ありがとうございました。 2025年も読みたいおはなしを形にしていきたいです。 読ませる気のない文字サイズですみません。別タブで画像を開いていただけると、原寸でご覧いただけるはずです。 テキストにも残しましたのでどうぞ! #字書きの一年間 【 今年の目標 】 →達成(できた・惜しかった) できました! 自分史上最も多く楽しく文字を刻めた一年でした。『きみにより想ひならひぬ』の連載を走り終えたこと、初めて本を頒布できたことが特に感慨深いです。 【 来年の目標 】 『フォレルスケットの論理積』(ロマサガ2R/ジェイムズ)を手元で完成させ、サイトにて連載を開始したいです。あんなこといいな、できたらいいな。読みたいもの書いたもん勝ち! 青春なら! を謳歌したい所存。 【 総文字数 】 201,497字 【 総作品数 】 26本 ※サイト未収も含む 【 気に入っている文 】 「……そういうことにしておこうか。今は」 6限目 円Uと直線Uの共有点の座標 / 『きみにより想ひならひぬ』(WT/歌川くん) 【 評価 】 なんということでしょう。気づけば毎月なにかしら読みたいおはなしの文字を刻んでいたようです。 夢創作歴は年単位であるものの、恋愛が絡む物語は読み専門でした。自分には未来永劫書けないと思っていたジャンルの殻を破れたことに我ながら驚いています。けれど、歌川くんと彼に憧れ、彼の紫のばらのひとになりたいと願うクラスメイトのおんなのこにカメラを向けて追いかける時間はとても楽しく、とてもいとおしい時間でした。 絶対に句点で終わる厚い奇数頁文庫本を錬成できたのは、熱い! えらい! ブラボー! ---- (※下記は、その月に錬成した作品で特に好きなフレーズを抜粋したものです。『きみにより想ひならひぬ』が圧倒的に多いですね。独りでニコニコしております) 【 Jan 】 けれども、その澄んだ瞳が灯しているのは、激しく燃え盛る炎ではなく、揺らがずにただ静かに燃え続ける炎だ。この煌めきは、今も昔も、きっと、この先だってずっと変わらないのだろう。 天に居ます青星のように。 遙かなる一対の翠玉を見返し、一年に一度しかできない言祝ぎを紡いだ。 遙かなる青星 / 『アルビレオの領分』 (WT/王子くん) 【 Feb 】 右肩上がりの文字だが、読みやすく、最後の“はらい”が一番力強くて、先が僅かに丸くなっている。それがちょっとだけ可愛い。 あのとき歌川にもらったやさしさ。 そっとかけてもらった言葉。 引き出しを開ければいつでも目に入るそれらが、真澄の背を押してくれている。 少女の机の引き出しには、この春一番の宝物が眠っている。 1限目 共通因数U / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) 【 Mar 】 やわらかに顔をほころばせるそのひとに、頬が熱くなる。胸がいっぱいになったまま、大きく首を縦に動かした。予鈴が鳴るまであと十六分。永遠にも一瞬にも思える始業前の時間が、今日も幕を開けた―― 始業前 二直線の位置関係 / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) 【 Apr 】 記憶の糸を辿るように、切れてしまわないように、そうっと引き寄せてから、言葉を選び出す。 そのひとが目をまっすぐこちらを見つめ、真澄の声に耳を澄ませてくれている。胸が締めつけられるのを、感じる。きゅう、と。 「先生が、恋、の旧字体を教えてくださって……」 そのひとはすぐその字が思い浮かんだようで、ゆっくりとうなずいてくれた。 7限目 きみにより想ひならひぬ / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) 【 May 】 立ち尽くす少年の耳に、笑い声が届いた。白いカードを差し出して母が悪戯っぽく微笑む。お手紙です、と。 『貴方のファンより』 あるのはそれだけだ。けれど、ずっと見ていたくなるまっすぐでうつくしい字だ。星を煌めかせた瞳で彼を見つめ、あどけなく笑ってくれる恋人の姿が、まなうらに見えた。胸に灯るあたたかな気持ちに彼は眦を緩めた。 放課後 薫る香に / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) 【 Jun 】 「ありがとうございます。でも、ちょっと心配です」 「うん」 「何しろ学園一ギンギンに忍者していますし」 「うんうん」 「そんな文次郎ちゃんに手押し車で轢かれたなんて。ひとたまりもないかもしれませんね、風邪も……。不幸な事故でした」 「うんうんうん? …………待って」 「はい」 「轢いてないからね! 手押し車で! 文次郎が! 風邪を!」 「え!」 「え?」 目は口ほどに / 『曖昧な約束』 (RKRN/善法寺先輩と!) 【 Jul 】 高校三年生、四月。大学受験スタートライン。不運とはいえ、他のクラスよりも授業が数コマ出遅れたことに少なからず焦れていた三年五組生徒たちに、武田教諭は一編の詩を紹介してくれたのだという。叱咤激励するでも派手に鼓舞するでもなく、武田教諭は、そっと春のやわらかな光を教室に届けてくれたのだという。 「武田先生の授業、凄くまぶしかったんだよ」 その後は澤村も知っての通りだ。 ひさかたの光のどけき春の日に /(武田先生のガチファン生徒シリーズ/HQ) 【 Aug 】 そのひとは春の夕焼けにかかる淡い月のひかりに似たやわらかな笑みを浮かべると、もう一度だけゆっくりと頷いてくれた。そのまま背を向けて、キャットウォークから降りていった。 その日最後の太陽が零す金の光を一身に浴びて遠ざかるその背中を、少女は見送った。両手でぎゅう、と胸を押さえながら。たまらなくなって、声が零れ落ちた。 「たけだせんせい……」 祈るような呟きは、第二体育館の空気を淡く揺らした。 キラメキウム(仮称)/(武田先生のガチファン生徒シリーズ/HQ) 【 Sep 】 どうしてくれようか―― このこがほしい。けれど、こまらせたくはない。 ふたつの背反する気持ちに胸も脳も全身も甘く苦く熱く灼け切れそうになる。 でも、大事なおんなのこだから。こまらせたくはないのだ。 放課後 わが待ち恋しきみそ来ませる / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) 【 Oct 】 彼は音も立てずに跪いた。青みがかった艶やかな銀髪が、午後の陽射しを受けて光を弾く。心配げに眉を下げた彼に「お怪我はございませんか?」とまっすぐ顔を覗き込まれた少女は小声で「きれい……」と夢見るように呟きを漏らした。 答えは、すぐそこにあった。 謎 / novelmber2024 /『フォレルスケットの論理積』(RS2R/ジェイムズ) 【 Nov 】 分からずに首を傾げると、ジェイムズ卿と目が合った。やわらかく落とすように微笑まれた。エアルローゼは困ったときにいつも少女を世界から隠してくれる大きくて広い背中に縋り付いた。嬉しさと恥ずかしさのふたつの感情に揺さぶられ続けて心臓がおかしい。 「おお、どうした? 今日のロゼ姫は随分と元気だなあ。今度はかくれんぼか?」 ヴィクトールお兄様の上機嫌な声に何も声をあげられなかった。お兄様が大きく笑いながら頭を撫でてくれたが、顔も上げられなかった。体中から、火照りが冷める気配はない。 ふたつ / novelmber2024 / 『フォレルスケットの論理積』(RS2R/ジェイムズ) 【 Dec 】 「……ああ、なるほど。やっと合点が行った。道理で歌川も宇田川も初めてのクリスマスシーズンとバレンタインデーにしてはやけに静かだったわけだ」 菊地原警視長の鋭い指摘に真澄は息を呑む。ひゅ、と。 ※2月のwebイベント展示用原稿より / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん) メモ 2025/01/07(Tue)
あけてました。おめでとうございました! 完!
……またしても半年以上この雑記に顔を出さず2024年が終わっておりました。不義理で大変申し訳ございません。
近況…近況ですね。はい。私事については割とどうでもよいのでちょっと畳みます。
年末に腰痛デビューし、人生初めての整形外科を受診し、大昔に骨折して腰椎が分離していた(大意)ことが発覚しました。リハビリに毎週通うことになりましたがわたしはげんきです。幸い、痛みはないので「インナーマッスルを鍛えろ! 筋肉は裏切らない!(大意)」ということをリハビリで学び始めたところです。が、りがくりょうほうし氏の仰ることに毎週スペースキャット顔しており、卒業の道のり遠そうです。わからないことがわからないからキャッチボールもままならねえ! エーン……。腰の問題以外にも他科受診が続いており、やっと心を燃やして家計簿を倒したのですけれど、グラフ比較すると2年前の5倍、お賃金を医療費に捧げていることの現実を再確認できましたとさ。かなしい。財布にも心にも隙間風が吹く切ない冬を過ごしています。これでも薬価が下がったはずなのだが! まだまだ高いよ~! エーン! 「国家、現役世代にももっとやさしくしろ♡」という団扇を掲げながら働きます。エーン……。
はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢっと手を見る
石川啄木にヘドバンが止まらないであります! お金の使い道に困っている石油王~、ここに良い口座があるので振り込んでみませんか? 毎月チョット! チョットだけでいいですよ(??)畳む
2024年振り返り
真面目に? オーケー。
夏に『ハイキュー!!』を一気読みして青春の煌めきに焼かれたり、武田先生の国語の授業受けてえ~!となり、そうした生徒のシリーズ書き始めたり、秋にロマサガ2R(リベサガ)に転がり、現在もごろごろ床を転がっております。このあたりでかいたものについての詳細はまた次号。
2024年は私史上、人生で最も楽しく文字を刻み続けた2024年でした。この先一年間で20万字も刻める自信はまったくない!のと、調子に乗って「字書きの一年間」に記入しました。
歌川くんと彼の紫のばらのひとになりたいクラスメイトシリーズ『きみにより想ひならひぬ』の連載を駆け抜けることができたこと、それを文庫本として頒布できたがとても大きいです。
読みたいおはなしが、ここにはある。なんとすてきなことなのでしょう。
ご高覧くださった方、素敵なご感想をくださった方、いいねボタンやWaveboxでエールをくださった方、各SNSにてTLの片隅においてくださった方々、ありがとうございました。
2025年も読みたいおはなしを形にしていきたいです。
読ませる気のない文字サイズですみません。別タブで画像を開いていただけると、原寸でご覧いただけるはずです。
テキストにも残しましたのでどうぞ!
#字書きの一年間
【 今年の目標 】
→達成(できた・惜しかった)
できました!
自分史上最も多く楽しく文字を刻めた一年でした。『きみにより想ひならひぬ』の連載を走り終えたこと、初めて本を頒布できたことが特に感慨深いです。
【 来年の目標 】
『フォレルスケットの論理積』(ロマサガ2R/ジェイムズ)を手元で完成させ、サイトにて連載を開始したいです。あんなこといいな、できたらいいな。読みたいもの書いたもん勝ち! 青春なら! を謳歌したい所存。
【 総文字数 】
201,497字
【 総作品数 】
26本 ※サイト未収も含む
【 気に入っている文 】
「……そういうことにしておこうか。今は」
6限目 円Uと直線Uの共有点の座標 / 『きみにより想ひならひぬ』(WT/歌川くん)
【 評価 】
なんということでしょう。気づけば毎月なにかしら読みたいおはなしの文字を刻んでいたようです。
夢創作歴は年単位であるものの、恋愛が絡む物語は読み専門でした。自分には未来永劫書けないと思っていたジャンルの殻を破れたことに我ながら驚いています。けれど、歌川くんと彼に憧れ、彼の紫のばらのひとになりたいと願うクラスメイトのおんなのこにカメラを向けて追いかける時間はとても楽しく、とてもいとおしい時間でした。
絶対に句点で終わる厚い奇数頁文庫本を錬成できたのは、熱い! えらい! ブラボー!
----
(※下記は、その月に錬成した作品で特に好きなフレーズを抜粋したものです。『きみにより想ひならひぬ』が圧倒的に多いですね。独りでニコニコしております)
【 Jan 】
けれども、その澄んだ瞳が灯しているのは、激しく燃え盛る炎ではなく、揺らがずにただ静かに燃え続ける炎だ。この煌めきは、今も昔も、きっと、この先だってずっと変わらないのだろう。
天に居ます青星のように。
遙かなる一対の翠玉を見返し、一年に一度しかできない言祝ぎを紡いだ。
遙かなる青星 / 『アルビレオの領分』 (WT/王子くん)
【 Feb 】
右肩上がりの文字だが、読みやすく、最後の“はらい”が一番力強くて、先が僅かに丸くなっている。それがちょっとだけ可愛い。
あのとき歌川にもらったやさしさ。
そっとかけてもらった言葉。
引き出しを開ければいつでも目に入るそれらが、真澄の背を押してくれている。
少女の机の引き出しには、この春一番の宝物が眠っている。
1限目 共通因数U / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)
【 Mar 】
やわらかに顔をほころばせるそのひとに、頬が熱くなる。胸がいっぱいになったまま、大きく首を縦に動かした。予鈴が鳴るまであと十六分。永遠にも一瞬にも思える始業前の時間が、今日も幕を開けた――
始業前 二直線の位置関係 / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)
【 Apr 】
記憶の糸を辿るように、切れてしまわないように、そうっと引き寄せてから、言葉を選び出す。
そのひとが目をまっすぐこちらを見つめ、真澄の声に耳を澄ませてくれている。胸が締めつけられるのを、感じる。きゅう、と。
「先生が、恋、の旧字体を教えてくださって……」
そのひとはすぐその字が思い浮かんだようで、ゆっくりとうなずいてくれた。
7限目 きみにより想ひならひぬ / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)
【 May 】
立ち尽くす少年の耳に、笑い声が届いた。白いカードを差し出して母が悪戯っぽく微笑む。お手紙です、と。
『貴方のファンより』
あるのはそれだけだ。けれど、ずっと見ていたくなるまっすぐでうつくしい字だ。星を煌めかせた瞳で彼を見つめ、あどけなく笑ってくれる恋人の姿が、まなうらに見えた。胸に灯るあたたかな気持ちに彼は眦を緩めた。
放課後 薫る香に / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)
【 Jun 】
「ありがとうございます。でも、ちょっと心配です」
「うん」
「何しろ学園一ギンギンに忍者していますし」
「うんうん」
「そんな文次郎ちゃんに手押し車で轢かれたなんて。ひとたまりもないかもしれませんね、風邪も……。不幸な事故でした」
「うんうんうん? …………待って」
「はい」
「轢いてないからね! 手押し車で! 文次郎が! 風邪を!」
「え!」
「え?」
目は口ほどに / 『曖昧な約束』 (RKRN/善法寺先輩と!)
【 Jul 】
高校三年生、四月。大学受験スタートライン。不運とはいえ、他のクラスよりも授業が数コマ出遅れたことに少なからず焦れていた三年五組生徒たちに、武田教諭は一編の詩を紹介してくれたのだという。叱咤激励するでも派手に鼓舞するでもなく、武田教諭は、そっと春のやわらかな光を教室に届けてくれたのだという。
「武田先生の授業、凄くまぶしかったんだよ」
その後は澤村も知っての通りだ。
ひさかたの光のどけき春の日に /(武田先生のガチファン生徒シリーズ/HQ)
【 Aug 】
そのひとは春の夕焼けにかかる淡い月のひかりに似たやわらかな笑みを浮かべると、もう一度だけゆっくりと頷いてくれた。そのまま背を向けて、キャットウォークから降りていった。
その日最後の太陽が零す金の光を一身に浴びて遠ざかるその背中を、少女は見送った。両手でぎゅう、と胸を押さえながら。たまらなくなって、声が零れ落ちた。
「たけだせんせい……」
祈るような呟きは、第二体育館の空気を淡く揺らした。
キラメキウム(仮称)/(武田先生のガチファン生徒シリーズ/HQ)
【 Sep 】
どうしてくれようか――
このこがほしい。けれど、こまらせたくはない。
ふたつの背反する気持ちに胸も脳も全身も甘く苦く熱く灼け切れそうになる。
でも、大事なおんなのこだから。こまらせたくはないのだ。
放課後 わが待ち恋しきみそ来ませる / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)
【 Oct 】
彼は音も立てずに跪いた。青みがかった艶やかな銀髪が、午後の陽射しを受けて光を弾く。心配げに眉を下げた彼に「お怪我はございませんか?」とまっすぐ顔を覗き込まれた少女は小声で「きれい……」と夢見るように呟きを漏らした。
答えは、すぐそこにあった。
謎 / novelmber2024 /『フォレルスケットの論理積』(RS2R/ジェイムズ)
【 Nov 】
分からずに首を傾げると、ジェイムズ卿と目が合った。やわらかく落とすように微笑まれた。エアルローゼは困ったときにいつも少女を世界から隠してくれる大きくて広い背中に縋り付いた。嬉しさと恥ずかしさのふたつの感情に揺さぶられ続けて心臓がおかしい。
「おお、どうした? 今日のロゼ姫は随分と元気だなあ。今度はかくれんぼか?」
ヴィクトールお兄様の上機嫌な声に何も声をあげられなかった。お兄様が大きく笑いながら頭を撫でてくれたが、顔も上げられなかった。体中から、火照りが冷める気配はない。
ふたつ / novelmber2024 / 『フォレルスケットの論理積』(RS2R/ジェイムズ)
【 Dec 】
「……ああ、なるほど。やっと合点が行った。道理で歌川も宇田川も初めてのクリスマスシーズンとバレンタインデーにしてはやけに静かだったわけだ」
菊地原警視長の鋭い指摘に真澄は息を呑む。ひゅ、と。
※2月のwebイベント展示用原稿より / 『きみにより想ひならひぬ』 (WT/歌川くん)