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潮江文次郎の従妹友情シリーズ『曖昧な約束』「曖昧な約束」更新
潮江先輩の従妹友情シリーズ『曖昧な約束』- 小品集『さよならの手のひら』より掌編「ひたむきな手」(潮江文次郎先輩と)公開

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アドベントカレンダー企画23日目です。引き続き潮江文次郎先輩をお送りしています。潮江先輩ご卒業記念に寄せた小品集『さよならの手のひら』より1本ずつ絶賛蔵出し中です。🌸


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🐲˗ˏˋ みんなの好きなフレーズも教えてください!! ˎˊ˗

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「どうでもいいが、そんなに見るもんじゃねえぞ。きれいじゃねえんだからよ……」
 眉根は僅かに寄せられ、瞳には形容できない悲しい色がにじんでいた。けれども、手のひらはそのままだった。声音もずっと穏やかだ。
 胸の奥の色んなものが溶け出してしまいそうで、伽夜は大きく吸い込んだ息を吐き出した。

「……私は好きですよ」
 指先は少し冷たかったけれど、包帯に巻かれたその手のひらはとてもあたたかい。

「豆だらけでごつごつしていて。皮が厚くって、がさがさしていますし」
 胸が締め付けられるのに耐えきれず、言葉を切った。小さく息を吸いこんで、紡ぐ。

「格好悪いくらいがむしゃらで。そのくせ、笑っちゃいたくなるくらい不器用で」
 重ねた手のひらから伝わってくる、じわりと染みるようなあたたかさ。泣きたくなるようなあたたかさだ。

「でも、この手のひらは他の誰にも負けないくらい、ずっとひたむきなものですから。私は好きです」


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毎日お知らせしていて恐縮ですが、この小品集『さよならの手のひら』はすべてセットでお読みいただきたいお話を集めています。思い入れが強い作品なので、胸がいっぱいで何も言えないぜ……。本日も書いた当時の始末書原文ママ失礼しますね。

「ひたむきな手」について
従兄殿が三年生、従妹殿が二年生の時のお話です。
実は保健委員だったのでしたの段。テーマは「重ねる」でした。
どこが春なんだと突っ込まれそうですが、「うららか」というのは春に用いられる形容動詞・季語ですよね~とささやかに主張。

忍術学園で年単位で学んでいくに従って、「忍び」というものについて真正面から向き合うことが多くなるのではないかと思います。

ずっと出したかった保健委員時代エピソードをようやく書くことができて大満足でした。(笑)
伊作は後に不運委員長になるわけですし、きっと当時から筋金入りの不運小僧だった…と思うのです。たぶん。うちの子もご本家様の現三年生方向音痴コンビが入学するまでは方向音痴係として名を轟かせていた…らいいのになあという大変勝手で迷惑な願望も混じっています…。当時の委員長が二人を留守番にしたのは、いじめではありません。いじめ、ダメ 絶対。(…)委員長は、不運委員長として他の委員を束ねるお人なので、きっと毎年不運…じゃなかった、保健委員を務めている方だと思うんです。で、たぶん昨年のあれやこれやをきちんと踏まえて何やかんやと予防策を張ったんです。たぶん。…何だかこの反省文だけで「たぶん」を1週間分使った気がします…。


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小品集『さよならの手のひら』とリンクしている「二律背反する感情の狭間で」もご案内いたします。
二律背反する感情の狭間で...

たゆたうひとひら...

結んで 開いて...

曖昧な約束...

ひたむきな手...


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12月20日から最終日25日までは潮江先輩卒業記念に寄せた小品集「さよならの手のひら」から一つずつ蔵出ししています。
明日はいよいよクリスマスイブ! ということは、アドベントカレンダー企画も残り2回の更新となりました。宣材と合わせてどうか楽しんでいただけますように! 明日もよろしくお願い致します。