古代オリエント美術の愉しみと博物蒐集家の応接間

古代オリエント博物館『古代オリエント美術の愉しみ』とナチュラルヒストリエ『博物蒐集家の応接間 避暑地の休暇 petit musee』に行ってきました。
碧葉さんと夏のお出かけ第2弾です。いつもありがとうございます。

鹿や山羊の角で作られた杯「リュトン」の形や精緻な装飾の美しさにため息が止まりませんでした。
大陸の人々が黄金の杯で\ワーハッハッハ!/している頃、ニッポンはまだ縄文時代で石器を振り回していたという一方その頃の歴史にも触れることができて面白かったです。
展示ではかの英雄王もちらほら登場されていまして、愉悦部です本当にありがとうございます。
他にも興味深かったのはイラン圏では「猛禽は善き神の化身にして、栄光と至福の象徴」とされていること。『アルスラーン戦記』で鷹のアズライールがここぞという時に颯爽と登場するのはこのあたりが関係しているのかな、と。
また、今まで鹿というと奈良の鹿煎餅で戯れることができるあの鹿さんのイメージしかなかったのですが、西でも東でも鹿が装飾品や美術品にばんばん登場していることを学べたのもとても新鮮でした。
角に花の装飾を施したり、獅子の頭と鷲の体を持つ獅子鷲を神聖視してみたり、獅子や牛に翼を付けたり…。このタイプの格好よさを人間が追い求めるのも長い歴史があったようです。
お土産コーナーで売られているヒエログリフの五十音対応表やメジェド様の栞に慄きつつ、博物館を後にする私たちなのでした。

余韻も醒めぬうちにナチュラルヒストリエへ。
昨年12月にお出かけした時の興奮しっぱなしの写真まとめはこちら。

今回は店内で写真は撮らなかったのですが、浪漫たっぷりのお宝がざっくざくでした。
『博物蒐集家の応接間 避暑地の休暇 petit musee』はTwitterのRTで一部を拝見していましたが、実物はやっぱりいいものです。
星座盤や天体望遠鏡が格好いいんですよねえ。かつて天才理科少年であった博士が使い込んだ味が出ていました(?)

天才理科少年と言えば! 長野まゆみさんの『鉱石倶楽部』『賢治先生』がディスプレイにちょこちょこ登場していましてね! かつて拗らせた身の一人としましては膝から崩れ落ちるしかなかったです。はい。エンデ氏の『モモ』とか稲垣足穂さんの『一千一秒物語』とかさあ! もう! 大好きです本当にありがとうございます!!
ファンタジー溢れる空間、たまりませんでした。

「金ならある」を合言葉に(…)、今回お迎えしたのがこちら。
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碧葉さんともお話していたんですが、店内で見ると輝かんばかりの素敵さなのに、家で見ると輝きが控え目になってしまう不思議……。生活臭がにじみ出ているからかなあ。
それはそれとして、今回2冊お迎えした「薬用原料採集保管記録」は読みごたえもたっぷりでした。これで学べば真理の扉を開くのも夢ではないかと…! 紙質とインクの滲み具合にもワクワクしっぱなしなのでシリーズを少しずつ集めたいです。

美術品に触れたり、科学少年少女成分を補充できたりと楽しいお出かけになりました。